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ケーススタディ

見た目も大事

キャリアを考える上では、やはり自分の内面に多くの答えがある。何をやりたいか、何が出来るか、何をしなければならないか、働く上での価値観で優先順位は何か等々。そしてどういう場面でモチベーションが上がったか、下がったか、得たものは何か。私が実施している研修では、キャリアの方向を自ら考える為の仕掛けを、専用シートを使いながら、参加者同士が書いてしゃべって聞いてを繰り返し、自分のキャリアの気付きを深めていく。 コーチングやカウンセリングではないけれど、答えは自分の内面にありますよ、という導き方である。世間体を気にしたり、拡大した生活を守ろうとしたり、実力以上の報酬を追いかけたりして、自分らしく働くことを見失ってきた人も数多く見てきたので、「私は何者?」をざっくばらんに考えてみようという主旨だ。内面にのみにスポットを当てているともいえよう。

先日、知人の紹介である女性にお会いした。職種はパーソナルスタイリスト。個人個人のスタイリングのアドバイスをするサービスを手掛けている。彼女は東京の大手アパレル業界出身と聞き、はじめは現在のトレンドを中心に、単に着こなしやコーディネートの仕方、色使い等をアドバイスするビジネスかと思い「私は内面重視派なので外見だけを繕ってもなぁ・・・でもそういうビジネスもあるんだなぁ」程度の感覚でお会いしたのだ。

ところが、彼女のスタイリングを組むまでのプロセスを知って目からウロコである。 まず、本人に「どういう印象になりたいか?」を聞きだしながら、内面の魅力を探る為に、簡単な心理テスト(エゴグラム的なもの)をやってもらい、その人の内面の特徴を捉えながら、実際に服の売場に足を運び、服の色と組合せ、そして個人に合うパーソナルカラーや見られたい印象も加味して見事にコーディネートしていく。 スーツとシャツとネクタイ、という組み合わせは同じなのに、アドバイス前とアドバイス後、では明らかに印象が違うのだ。 彼女は、当然トレンドは知っているしスタイリストとしての力量もあるので、本人の内面を度外視して着こなしをアドバイスしても誰も文句は言わないしスピーディだと思う。 だが彼女はそれをしない。あくまで本人がどう見られたいか、そして内面でどういう魅力がある人なのか、を前提にそれを本人にも理解させながら組み合わせていくのである。そこには変身番組のようなわざとらしさはなく、その人らしさを十分に引き出して、今後彼女がいなくても自分でもできる、という再現性をも伝えているのである。 実際に転職の際に、自分らしいイメージを面接官に伝えたいがために、彼女にスタイリングを依頼した男性もいるという。その写真をみるとムリが無くスッキリと清々しい印象に見事に変わっていた。私が面接官でも好印象を持つだろうなぁと感じた。

内面が大事、でも内面を表現する見た目も大事、と改めて感じた一日だった。

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